富山大学生命科学先端研究センター動物実験施設における小型実験動物の検疫について


富山大学生命科学先端研究センター動物実験施設
山本 博、大原直美、恒田則子、安達真由美

実験動物が感染症に罹ると、実験者や飼養者への感染および他の実験動物、実験の遂行並びに実験結果等に影響を及ぼします。そのため施設への病原体の持ち込みを防止することは極めて重要です。しかし、近年、遺伝子組換えマウスを用いた研究が進み、国内外の研究所や他施設からの遺伝子組換えマウスの授受が増加し、病原体を施設に持ち込む可能性が高くなっています。実際、全国の動物実験施設では遺伝子組換えマウスの微生物汚染がたびたび起きています。これまで研究機関や学外施設からマウスを受け入れる際は、微生物検査書を提出してもらい、当施設のSPF条件を満たしている場合はそのまま飼育室への搬入を許可していました。約10年前より、病原体の侵入防止の強化のため、動物実験施設に外部より搬入するマウスの検疫を検討し、立ち上げ実施しています。今回は、小動物検疫の概容と実施状況(検疫結果)について報告します。


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