第4回生命工学トレーニングコースセミナー

「発生工学基盤技術の構築に向けた実験環境の整備」

安齋 政幸 先生

(近畿大学 先端技術総合研究所)

日時:11月9日(水)17時00分より

場所:RI総合研究施設1階会議室

1980年に初めて外来遺伝子を導入したトランスジェニックマウスの作製が報告されて以来、ES細胞をもちいたジーンターゲティングマウスなど、さらには、RNA干渉法による遺伝子操作マウスの開発やENUミュータジェネシスによる遺伝子変異マウスも開発されている。

また、これらの膨大なマウスの系統の維持を、初期胚(配偶子)の収集・保管・供給とした一連のシステムを構築しエンブリオバンクとして様々な施設において運用されるに至っている。このような研究開発やその基盤技術は、医学、生物学等欠くことのならないのは周知のことである。

また、本年、改正動物愛護法の告示を受け、より一層実験動物福祉を考えながら、適正な動物実験や、飼育管理が求められている。

一方では、遺伝子組み換えに関する法律(カルタヘナ法)や、外来生物法、感染症予防法など様々な法律が見直され、実験動物管理者とその使用者との関係が密接でなければ、法令の遵守はもとより、動物福祉に関する国際的な原則3R(実験動物の苦痛軽減・代替法の活用・使用数の削減)をも守られなくなるであろう。そのために、使用される動物の遺伝的および微生物的な品質とともに動物を飼育する環境要因そしてスタッフの教育や技術指導等も常に一定の条件が求められる。

本日は、発生工学基盤技術の構築に向けた実験環境の整備について、ご紹介したいと存じます。

連絡先:学際科学実験センター遺伝子改変動物分野 浅野雅秀
TEL: 076-265-2460, E-mail: asano@kiea.m.kanazawa-u.ac.jp